私たちが生きていくうえで、体が痛むことは何度もあります。また背中が痛いという経験はだれでにでもあるものと思います。私は、デュッセルドルフの治療院のほかに、エッセン市の総合病院ではたらいているのですが、今回は、患者さんからよく聞く背中の痛みについて取り上げることにします。
まずよく聞くのが、腰のあたりの痛みになります。それに引き続き、肩甲骨の間、首や肩の痛みなどです。これらは、長時間の同じ姿勢でいることや、同じ部分が体の重みで押され続けていること、長年の姿勢の癖、背骨の問題(歪みや椎間板ヘルニア等)、または事故などによる外傷性のけが(ここでは慢性のもの)によるものなど原因はさまざまです。さらに痛みといっても、骨や関節、筋肉、腱などの運動器系の痛みもあれば、表面的なしびれなどの皮膚や神経などの痛み、もしくは体の深部からくる痛みなどあります。
中医学では、不通則痛 痛則不通という言葉があります。気や血、水分などが滞ってスムーズに体中を流れていないと、痛みとなるという意味です。また一方で、痛みがあると、流れるべき気、血、水がながれなくなり滞る、つまり不調をきたすということです。不栄則痛という言葉もあり、気や血をはじめ、栄養が行き届いていないと、不足している部分に痛みが生じるとも考えられています。これらの言葉は、偏った姿勢でいるとどこかに滞りで生じて痛みとなるという意味だけでなく、食生活の不摂生、さらには精神的な面でさえも、体のバランス機能をおびやかし、痛みとなって表れてくるということになります。
今回のテーマは背中の痛みでしたね。現代人は、長時間のスマホやパソコン、デスクワークなどが背中、肩、首に負担をかけています。病院の患者さんは、手術などで1,2週間寝たままになるため、体重がかかる背中や腰あたりに痛みを生じやすいです。どちらも体の中に流れが滞る部分があるということです。一番大切なのは、背中や首、手足をのばし、脊椎をいたわるストレッチを定期的に行うことですが、それに加えて体の中、さらには頭の中に滞っているものはないかと考えてみるのも一案です。
デュッセルドルフのはり治療では、患者様の痛みの部分、痛みの状態、痛みが出やすい時間帯など、詳しくお伺いします。加えて全体の様子、食生活なども含めて総合的にお話をお伺いしたのち、治療方針を決め、治療にとりかかります。基本的に、痛みのある場所のツボや、その部分に関連性のあるツボ、その他の要因も鑑みて必要と思われるツボにハリを刺していきます。使用するハリは、髪の毛ほどの細いもので、刺す瞬間にちくっとくる程度の刺激です。ディスポーザブル鍼といって、使い捨てのものを使用し、皮膚消毒もしますので、衛生面でもご安心いただけます。
痛則不通というとおり、痛みによってさらなる不調を引き起こさないよう、痛みをがまんせず、早めにはり治療を受けてみてください。
ドイツ自然療法士 ストラスナーアキ
Akupunktur in Düsseldorf
Heilpraktikerin Aki Strassner
デュッセルドルフのはり治療院では、中医学に基づき、患者様の状態を、問診でいろいろなポイントからお伺いし、また舌診、脈診などの診断法をもちいて総合的に判断をしたのち、治療を始めます。
初診の場合は1時間から1時間半、それ以降の治療は45分から1時間ほどになります。
はり治療の目安は、まず数回受けられて、変化を観察しながら長期的に続けられることをお勧めしております。
予約制となっておりますので、まずはメールにてお問合せください。 info@shimabe.de