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はり治療とメンタルヘルス

1010日は世界メンタルヘルスデーの日でした。

 

さて、はりと聞くと、肩こりや腰の痛みの治療とまず思われるかもしれません。確かに、一番はりの効果が認められている分野が痛みの治療で、ドイツの公的健康保険も限定的ではあるものの、痛みの治療に関して保険を適用しています。

体にはりを刺すという治療法は、体に働きかけるため、感情といった面とは関係がないかのように思われるかもしれません。しかしながら、中医学の考えには、心身一如ということばがあります。こころとからだは一つという意味です。こころが病んでいると、体調にも影響を及ぼし、またその逆もしかりです。

五臓六腑という言葉がありますね。これは中医学からきているもので、五臓は心、肺、腎、肝と脾臓を指します。六腑とは、小腸、大腸、胆、膀胱、胃および三焦を指します。(※三焦とは架空の臓器で主に水分、エネルギー、栄養、熱などを体中に行きわたらせる役目をしていると考えられています。架空の臓器とはいえ、この機能は実際に体内にあるものです)それぞれの臓腑には、与えられた使命があり、体の機能に加え、5つの精神活動と7つの感情も担当しているということです。例えば、肝臓であれば、怒りやいらいら、腎臓であれば恐れや不安いった感情、という具合です。ただし、ご注意いただきたいのは、いらいらするからといって肝臓が悪いということではないのです。さらに、現代の西洋医学でいう肝臓と中医学のそれは、同じではないということです。簡単にいうならば、中医学の臓器の名前は体内の機能をさしており、いわば分類上のシンボルのようなもので、生理学的な臓器そのものではないということです。

患者さんとのお話やお体の状態などを観察していく中で、どうやらこの方は、肝(という中医学でいうところの機能)に気が停滞しているようだ、と診断します。それに基づき、相応するツボにはりを指して刺激をして、その停滞ぎみの気の流れを促すというのがはり治療です。そして、もとのバランスのとれた状態に戻していくというのが目標です。そのため、メンタル面でも、はり治療でサポートができるのです。

下記は各五臓の感情の分類です。

·       心:喜び

·       脾:思い、考え過ぎること

·       肺:憂い、悲しみ

·       腎:恐れ・驚き

·       肝:怒り

デュッセルドルフの鍼治療院では、中医学に基づき、患者様の状態を、問診でいろいろなポイントからお伺いし、また舌診、脈診などの診断法をもちいて総合的に判断をしたのち、治療を始めます。初診の場合は1時間から1時間半、それ以降の治療は45分から1時間ほどになります。予約制となっておりますので、まずはメールにてお問合せください。

デュッセルドルフの鍼治療院

ストラスナーアキ

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