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やさしく触れて、しあわせに。

幸せホルモン、ハッピーホルモンなどと呼ばれるオキシトシン。脳のなかにある下垂体という部分から血液に分泌されるホルモンだ。

 

お母さんが赤ちゃんを産む際、また母乳を与えるときに分泌され、お母さんの体のサポートをしている。また最近では、肌をふれあったり、抱擁したりすることでも分泌されることがわかってきた。つまり、心地よい気分になると分泌され、そのホルモンの効果で気分もやすらぎ幸せになるということ。もちろん、男性にもあるホルモンだ。

そういった意味でも、赤ちゃんや、子どもとのスキンシップは、欠かせないことがわかる。行う側の親にも同様に幸せホルモンがでるため、みんなにとってプラスの効果となる。

 

その延長線上にあるのが、触れる技術をつかったセラピー。

心の病、自閉症、痴ほう症、からだの痛みなどは、やさしく触れることで、その症状が和らげられることがわかってきた。そのため、介護施設や、病院などで、患者さんの背中や手足などをやさしく、温かい手でさすったり、なでたりするセラピーが取り入れられてきている。また、末期がんの患者さんにも、苦しみを少しでも和らげる目的で利用することができる。

 

『ゆらし療法』は、まさにそのメカニズムを用いた手技手法で、マッサージのように全体の筋肉に働きかける。しかし、一貫してやさしく触れ、動かすことで、患者さんに心地よい安心感を与える。その結果として、体の筋肉が無意識の中でゆるみ、痛みに対する感覚を変化させる。

原理は決してむつかしいことでもなく、新しい発見でもない。

昔からお母さんが子ども達にあたりまえにしてきたことが、科学的にホルモンという形で証明されているにすぎない。

 

ドイツでたのしく自然療法 www.shimabe.de      自然療法士 島部亜紀