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玄米のおはなし

玄米というと、ヘルシー、体にいいなどとは思うがオイシイというイメージはわかないかもしれない。

 

かつて、私も玄米を一体どうやって食べたらよいかわからず、あっさりとやめてしまった経緯がある。ただ、食養生を学ぶようになってから、改めて玄米に対する理解が深まり、またおいしく炊けるようにもなってきた。今では、玄米を欠かさず朝食にとるようになり、それが自分の健康状態を根本的に改善したと自信をもっていえる。

 

白米は精白米とよばれ、収穫された米からもみ殻、胚芽、ぬかといった外殻をすべて取り去り残ったでんぷん質の部分をさす。栄養素は炭水化物がメイン。一方玄米というと、一番外側の硬い部分(もみ殻)だけとった残りすべての部分をさし、見た目も薄茶色。これらの茶色の部分にミネラル、ビタミン、食物繊維などが豊富で、とくに胚芽部分に集中している。ビタミン、ミネラルは体の調子をととのえ、炭水化物、脂肪、たんぱく質といったからだをつくる三大要素を効率的に吸収、体内での代謝をサポートする。また食物繊維は、腸内環境をきれいに掃除して、老廃物をスムーズに排泄してくれる。

また、玄米にはフィチン酸という有効成分があり、体内の有害物質を排出する(デトックス)効果があるとわかっている。そのため、現代の食生活についてまわる添加物や農薬なども、玄米をたべることで体外に排出されるのではないかと考えられている。

 

以上のように玄米はいろいろな栄養素をあわせもっており、それらがお互いに作用しあって体にポジティブに働きかけている。それが、玄米は完全食とよばれるゆえんだ。

私自身、玄米を常食するようになってから、食べ過ぎることがなくなり、コロナで運動不足になりがちなものの、体重もキープできている。そして何より、体の調子がよく、かぜをひかなくなり免疫力があがった。

 

ドイツでも自然食料品店などで、Naturreis, Vollkornreis (Rundkorn)として売られているのがおススメだ。炊くときは、一晩つけておいてもよいし、圧力ナベで20分ほど炊いたあと、しゃもじで軽くほぐし、引き続きしっかり蒸らすとおいしく食べることができる。さめてからは、ポロポロとして食べにくくなるが、チャーハンなどにするとおいしい。